議員は選挙で首長の応援を
もらうべきではありません
議員が選挙で知事や市長に応援をしてもらうということは何を意味するでしょうか。
何年か前の都議会議員選挙の前に自民党の候補予定者たちが石原都知事とのツーショットポスターを街中に貼っていました。その中にはあのセクハラヤジ議員もいました。石原さんの人気にあやかろうという狙いだったのでしょう。中には知事との緊密さをアピールしそれだけ実現力があるんだと言いたい方もいるのでしょうが、それは勘違いというものです。議会の本来の仕事は議会自らが政策を立案するもので、役所にお願いし、やって頂くものではないのです。おかしいことはおかしいと役所に言うことなんです。
議員が知事や市長とポスターをとるということは、「私は役所に対して何も言いません」と宣言しているようなものです。多くの議員が議会の本分を忘れ、役所とのパイプの太さを売りにしようとするから、議会が弱くなるんです。本当は絶大な権限を持っているのにね。いずれにしても、議会の役割とは何か、ということをよく考えたこともないのでしょう。このポスターを見るたびにそう思います。
地方の議会と首長は二元代表制といわれ、それぞれが別の選挙で選ばれます。互いに協力し合うことはもちろん大事ですが、しかし一定の緊張感をもって、おかしいときはおかしいとハッキリ言えるスタンスは保っておかなければいけません。選挙において議員が市長に応援をしてもらって、健全なスタンスが保てるでしょうか。身近なところでも、市長とツーショットのポスターを貼ったり、市長が推薦人になったりしている議員はいませんか。選挙公報が出たらぜひチェックしてみて下さい。